作付面積は、北海道トップクラス。
出荷量では、日本トップクラスの、音更町の人参。
音更農業の特性を見定め、質・量ともに重視した人参は、おとふけブランドの代名詞となっている。
JAおとふけでは、「作業受委託方式」による人参生産を平成18年より開始しました。それまでの耕作面積は30ha程度でしたが、この方式により平成19年に399haまで増加。以降も400ha規模の面積を維持しています。
「作業受委託方式」は従来生産者が行う作業を、JAが所有している機械で作業を請け負います。
「作業受委託方式」とは、具体的には圃場整地・施肥・防除は生産者が行い、播種・被覆資材の掛け剥がし・培土・収穫・収穫後の運搬・撰別はJAが行います。生産者は人参栽培にかかる機械投資の必要が無く、かつ人参生産にかかる作業時間を他作物に充てることができます。JAでは安定した撰別を行うための原料確保が容易となりました。
収穫した人参はその日の内に撰別施設へ持ち込まれ、水を利用した予冷施設で冷却されます。その後も撰別工程の合間に水による洗浄、冷却水槽、真空予冷、そして3℃に設定された製品庫での保管、冷蔵車輸送と温度管理を徹底します。この仕組みを「コールドチェーン」と呼び、徹底した温度管理がJAおとふけの人参のブランド力を底上げしています。
令和2年には撰別用カメラを導入し、前後左右上下6方向からのカメラで撰別を行い、効率向上。
更なる品質向上を目指しています。
北は北海道、南は沖縄まで出荷され、一部は海外へ輸出も展開しています。
現在、トラック台数は減少傾向にあり、輸送力確保は大きな課題となっています。そのため、収穫開始前に過去の収穫データから時期別の出荷量をシミュレーションし、輸送業者と期間を通した出荷打合せを行い、安定した輸送力確保に努めています。
人参は品種別に販売されることが無く、差別化が難しい野菜であるため、春の府県産人参と比較し、夏秋のJAおとふけ産人参ではどのような味覚に差があるかを「味覚センサー」で分析しています。結果、JAおとふけの人参は春人参と比べ「人参本来の味わい強く、後味がサッパリ」という分析結果が検出されました。
「味覚センサー」の分析結果を踏まえ、「おうちごはんプランナー」の箕浦奈穂子さんに監修いただきレシピ集を制作し、全国の取引先へ無償配布を行っています。加えて、人参を入れる袋には「栄養機能食品制度」を利用し、ビタミンAが豊富である事を強調表示し、人参の消費拡大に取り組んでいます。
首都圏の1都11県をエリアに事業展開しているパルシステムの大人気商品「キャロっとさん」にんじんくだものジュースの人参は、主にJAおとふけ産が使用されており、年間1,000t以上のジュース用原料として供給しています。
他にもイトーヨーカドー「顔が見える野菜。」に採用されるなどユーザーより高い評価を得ています。